🏡まったのブログ

福岡は株式会社を14万で設立できるよ

株式会社を作る場合、本来は資本金を除き25万ほどかかる。電子定款にすれば4万浮くので21万ほど。しかし福岡だと1ヶ月待てばさらに7.5万浮き13.5万ちょいで設立が可能です。このnoteは福岡市で創業予定の人が福岡スターアップカフェの開業ワンストップセンターをフルに活用して、なるべく安く、めんどうなく株式会社を設立する方法の備忘録です。

速さや手間のなさを求めるなら全部「会社設立freee」でやった方がいい

会計ソフトのfreeeが会社設立のサポートサービスもやっています。
freee会社設立 - 自分でも安心、簡単に設立手続き
これを使うと電子定款の作成、専門家のチェック、登記書類の作成などをほとんど自動で行ってくれるので「色々めんどくさいから兎に角早く設立手続きを終えたい!」って人はおすすめ。ただし後に書く「特定創業支援等事業による登録免許税の軽減」を受けようとするとfreeeではサポートしてくれない。具体的には下記部分の金額や不足している添付書類を追記することができない(PDFなので)。

安く済ませるなら全て開業ワンストップセンターでやった方がいい

なので開業ワンストップセンターでやる方が良い。こちらの問題は定款や登記申請書類を自分で作成しなければならない点だ。これを解決すべく僕はこれらだけをfreeeで自動作成したのだが、特に登記書類にこれを使用したのが結果的にまずかった。
freeeで作成された登記申請書類のPDFデータは、開業ワンストップセンターのオンライン申請時にそのまま使うことができない。なのでfreeeのPDFデータをコピペしてオンライン申請用のソフトに転記していくわけだが、これが文字コードの違いで半角強制変換や文字化けが起こりエラーが多発する…。
今回はMacbookに入れた仮想Windowsにインストールされた総合申請用ソフトを使ったこともあるかもしれないが、いずれにしても開業ワンストップセンターで使うオンライン申請用のソフトは古く、Windows&IE11しか対応していないので、登録免許税の軽減を受けるなら素直にワンストップセンターに従った方が吉かと…。

登録免許税の軽減とは

まず福岡市には特定創業支援等事業というものがあり、1ヶ月以上の期間で計4回以上の窓口相談やセミナー等の受講により登録免許税が半額の75,000円になる。結構でかいので登記が1ヶ月長引いても良い方はこれを受けられたし。
4回の受講が終われば、スタンプを押してもらった書類をもって福岡市役所の14F創業支援課に行く。数日〜1週間ほどで完成の電話あればまた取りに行く(なんかゲームで刀を鍛えてもらう感(伝われ))。

会社設立にあたる事前準備

  • 特定総合支援等事業の認定証(市長のハンコが押されたやつ)
  • マイナンバーカード(写真付きのプラスチックカード)つくる
  • 印鑑登録証明1通(住んでいる住所の印鑑登録を済ませてない場合はまずその手続きを)
  • 法人印(代表取締役印、角印、銀行印の3点セットが基本だが登記には代取印しか使わない)

必要なお金

  • 50,300円(定款認証手数料+記録保存料)
  • 75,000円(登録免許税軽減を受けた場合は75,000円)
  • 資本金


※電子広告費というものが必要かも。僕はfreeeで契約してしまったけど、別の方法があるようなので、ワンストップセンターで相談してみてください。

定款を作る


これだけはfreeeで作った方が楽かもしれない。Wordでダウンロードできるし、電子定款の認証でfreeeだから申請用ソフトが文字化けするとかはなかった。

定款を作るときの注意点

住所

自分の住所は印鑑登録証明書と同じにすること。

取締役の任期

デフォルト2年だが10年まで伸ばすことが可能。これによって2年ごとに登記更新をしなくて安い。しかし逆に言うと取締役に誰かに就任してもらったらよっぽどのことがない限り10年は辞めてもらえないことを意味する。社内揉めはあるあるなので2年にした。

決算月

これは設立月の前月にするのが税金的にお得だそうだが、手続きが来月までまたがってしまったらどうなるのか分からん。結論、定款作成日ではなく登記書類の提出日が会社設立日になるそうなので、時期を調整したが良い。

freeeで作成した定款の修正点

(本店所在地)3条 当会社は、本店を福岡市に置く


(代表取締役及び社長)24条 当会社に取締役を2名以上置く場合には、株主総会の決議により代表取締役1名以 上を定め、株主総会の決議によりその内1名を社長とする。


第30条 当会社の設立時役員は、次のとおりとする。
設立時取締役 田中 太郎
設立時代表取締役
福岡県福岡市中央区〇〇1丁目 ○ 番 ○−○号 田中 太郎

第32条 この定款に規定のない事項は、すべて会社法その他の法令に従う。 以上、株式会社〇〇設立のため、発起人田中太郎は、電磁的記録であるこの定款を 作成し、電子署名する。

分かりにくかったこと

定款認証時に、オンラインではfacepeer社のビデオシステムで本人確認する必要がある。こちら側に何かソフトのインストールなどは必要なくWherebyのようにURLクリックだけで使用可能なのだが、公証役場の方はそれをご存知ないようだった(一応、今回の件で伝えておきました)。最新のブラウザが入ったカメラ付きパソコンがあればこちらでソフトのインストールは不要です。
実質的支配者となる者の申告書、電子定款共にメールで送付するよう求められるが、これらには自分で印鑑を押したり、電子印鑑を押さなくていい。ワンストップセンターで Acrobat Reader Pro とマイナンバーカードとそのリーダーを使って電子署名(デジタルな印鑑)を押してくれる。

定款認証が終わったら

公証役場で定款認証が終わったら書類を取りに来るか、郵送で送るか効かれる。これが後々必要なのだろうと思って僕は急ぎ取りに行ったが、別に認証済みの定款は登記書類には必要なかったので郵送でよかったと思う。
次に登記書類を作成する。こちらは前述したようにfreeeで作成したものを使うと申請用ソフトで文字化けなどの原因になるので、素直に開業ワンストップセンターで手打ちしながら作成するのが良いと思います。
オンラインでの登記書類の提出ですが、福岡市からもらった特定創業支援等事業の認定証は持ち込みしなければならなかった。また銀行口座の開設などで使う法人版の印鑑証明もつくるので、申請用紙(ワンストップセンターで貰えるしfreeeでもDL可)に代表取締役印と個人実印を押して、これらを持って法務局に行く。

印鑑カードの交付もしておくこと

法務局で印鑑の登録に加え、印鑑カードも交付してもらうこと。当日に交付申請書を書いて渡せば5分くらいで発行してくれるはず。
これがないと印鑑証明書の発行ができない。印鑑証明書は銀行口座の開設やらで必要です。
法務局の機械か、オンラインでは「申請用総合ソフト」もしくは民間サービスの「Graffer」にて取得する必要があるが、まだオンラインの体制が整ってなく法務局に行った方が早い(ソフトが古かったり意味不明だったり説明も意味不明)。

登記が終わったら

登記が終わったら今度はさらに以下のような手続きがあるため、再度法務局に行き、必要な書類を受け取りつつ、法人の印鑑証明のカードを作ったりするらしい。コロナのこの時期になんてことだ😱。

設立をしてみた感想

まだ登記の完了待ちの段階だけど、結局、市役所と公証役場と法務局に何回も足を運んでいる…。会社設立は責任の有限化やブランディング、事業への覚悟などの意味から効果的だからやってるのだけど、正直freeeやワンストップセンターを駆使してもこんなにめんどくさいのかとナイーブになった…(あれ、というかワンストップってなんだっけ…)。この辺の時間対効果を考えると、「世の中を変えてやろうぜ」くらいの考えを持つ人らがこんなチマチマとはやってられない気もする😇。もしあなたが今の事業段階で資金調達できたり、急がないとチャンスを逃したりリスクが高まるのであれば、免許勢の軽減をまたずに全てfreeeでさっさか設立した方がいいかもしれない(他の人の記事だと1週間以内に完了しているよう)。時は金なり。